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共同募金

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このページの目次になります。


■ 共同募金

1.共同募金の歴史

戦後間もない1947年、昭和22年8月に、社会事業共同募金中央委員会が発足しました。
共同募金活動は、同年の1947年、昭和22年に、市民が主体の民間の募金活動(国民たすけあい運動)として、戦災孤児を預かる民間福祉施設などの資金不足を補うために行われ始めました。これを制度化したのが、共同募金になります。これは、皆さんがご存知の「赤い羽根」をシンボルとした募金活動です。
1951年、昭和26年6月の社会福祉事業法制定とともに、共同募金事業が法定化されました。
現在では、共同募金事業は、社会福祉法に基づき、高齢者、障害者、児童などの支援をする社会福祉を目的とする事業を経営する者(社会福祉協議会、NPO法人などの団体・グループ、福祉施設等)を支援することを通じて地域福祉の推進を図る募金活動として位置づけられています。
1952年、昭和27年5月に、社会福祉法人中央共同募金会として認可されました。

共同募金会が行う共同募金事業は、第1種社会福祉事業に位置づけられています(社会福祉法第113条第1項)。

2.平成12年社会福祉法改正

社会福祉基礎構造改革に伴い、2000年、平成12年の社会福祉法改正において、共同募金に関する規定が大幅に見直されておりまして、この点について触れておきます。
主な改正点は、4つあります。
@共同募金の目的に、「地域福祉の推進を図る」こと(社会福祉法第112条)が掲げられました。
地域福祉をどのように進めていけばよいのか。具体的なツールは?
ツールとしては、以下の3つが社会福祉法によって予定されています。
ア 地域福祉計画
市町村地域福祉計画(社会福祉法107条)
都道府県地域福祉支援計画(社会福祉法108条)
イ 社会福祉協議会という団体
地域福祉の推進を図ることを目的とする団体と明記される。
市町村社協(社会福祉法109条)
都道府県社協(社会福祉法110条)>
ウ 共同募金(社会福祉法112条〜)
共同募金の目的に地域福祉の推進を図ることが明記されました。

A寄附金の過半数配分に関する規定の削除
都道府県の区域内において社会福祉事業及び更生保護事業を経営する者への過半数配分制が撤廃されました。その関係で、先駆的活動事業等への重点配分が可能になっています。
もともとは広く寄附金の分配が行き渡るようにするため、過半数配分原則が規定されました。しかし、これが2000年改正で撤廃されました。この撤廃の理由として言われていたのが、今後は、共同募金会が地域の実情に応じ、寄附金の配分対象とすべき事業者を選定して配分できるようにすることが、地域福祉の推進の観点からふさわしいことでした。従来は「数」のうえから、助成の「公平性」を担保していたわけですが、2000年の法改正により新たに設置が義務づけられた配分委員会の運営等を通じて、助成の「公正性」が求められることになったわけです。

B都道府県共同募金会における配分委員会の設置が義務付けられた(社会福祉法第115条)。
配分委員会は、都道府県共同募金会(社会福祉法113条)が設置をしています(同法115条)。これは、共同募金が都道府県の区域を単位として行われているからです。市町村単位で設置されている共同募金会は、各都道府県共同募金会の内部組織(支会・分会)になります。
この都道府県共同募金会における配分委員会は、募金の配分の公正性確保のために設置されるものになります。ですから、配分委員会の承認なしには、その年の募金目標額や配分計画を策定することができず、集められた寄附金の配分を行うこともできません。
この配分委員会の設置は、寄附金の過半数配分の撤廃とセットになっていますので、セットで覚えてください。

C共同募金会が準備金の積立て等を行うことが可能となった。
災害救助法が適用される災害の発生等の特別の事情がある場合に備えるため、都道府県共同募金会は、寄附金を会計年度で使い切るのを止め、余った分を準備金として積み立て、災害等が発生した場合には、区域外(県外)の共同募金会にも拠出することができることになりました(社会福祉法第118条)。

災害のことが話題になりましたので、ここで、共同募金会の災害関係の寄附金の配分についても触れておきます。
共同募金会は、災害救助法の適用対象となるような災害が発生した場合、被災者のための義援金の募集、あるいはボランティア活動に必要な資金の提供、つまり支援金といった形で、被災地に対する支援を行っています。
ここで、義援金と支援金の違いにも触れておきます。
義援金とは、被災者に分配されるもので、被災者への直接的な支援(見舞金など)になります。
支援金とは、ボランティア団体や行政が行う復興事業などに使われるもので、支援活動をする機関や団体を応援するものになります。

ここで、2016年、平成28年2月25日、中央共同募金会理事会において、企画・推進委員会が、中央共同募金会会長宛に「参加と協働による『新たなたすけあい』の創造〜共同募金における運動性の再生〜」と題する答申を出していますので、これについて触れておきます。
これは、共同募金が運動創設70年を迎えるということで、共同募金運動創設70周年を機に出された答申(70年答申)になります。
これによると、災害時の民間の支援活動を支える取り組みの推進を今日的な課題として、具体的な方向性を示しています。すなわち、災害時の民間の支援活動を支える取組みを推進することとされています。具体的な取り組みとしては、準備金制度運用等の見直しと被災者支援活動における準備金の活用促進、中・大規模災害に対応したボランティア・NPO活動を支える新たな支援金の仕組みづくりが挙げられています。

あと、これも押さえておくと良いと思います。「参加と協働による『新たなたすけあい』の創造〜共同募金における運動性の再生〜」と題する答申では、最近よく耳にする、社会的孤立、それから従来から言われている生活困窮などの解決に向けた歳末たすけあい運動の再構築、つまり、共同募金は単に寄附を集めるための運動ではなく「地域福祉の推進」と「寄附文化の発展」を図る運動であると言っています。このような再構築も、今日的な課題として、具体的な方向性を示しています。

3.共同募金に関する社会福祉法の規定

@共同募金事業(第112条)
社会福祉法第112条には、共同募金の条文があり、「この法律において「共同募金」とは、都道府県の区域を単位として、毎年一回、厚生労働大臣の定める期間内に限ってあまねく行う寄附金の募集であって、その区域内における地域福祉の推進を図るため、その寄附金をその区域内において社会福祉事業、更生保護事業その他の社会福祉を目的とする事業を経営する者(国及び地方公共団体を除く。)に配分することを目的とするものをいう。」と規定しています。

共同募金が行われる期間について
共同募金が行われる期間は、厚生労働省告示で定められています(社会福祉法施行規則第35条)。
従来の共同募金運動の期間は、10月から12月までの3か月間でしたが、2016年度、平成28年度からは全国一律で、10月1日から翌年の3月31日までの6か月間が募金期間となりました。
なお、12月1日から12月31日まで1か月間は、「歳末たすけあい募金」もあわせて実施されています。「歳末たすけあい募金」は、明るい年越しを迎えていただけるよう、支援を必要とする人たちが地域で安心して暮らすことができるように実施している募金になります。この「歳末たすけあい募金」は、共同募金運動の一環として実施しています。

A共同募金会とその実施体制
共同募金会は、共同募金事業を行うことを目的として設立される社会福祉法人になります(社会福祉法第113条第2項)。
共同募金会以外の者は、共同募金事業を行ってはならないとされています(社会福祉法第113条第3項)。

共同募金については、3つのレベルで実施をしています。

共同募金の3つのレベル


共同募金の計画の公告について触れておきます。
各都道府県共同募金会に設置された共同募金会は、共同募金を行うには、あらかじめ、都道府県社会福祉協議会の意見を聴き、及び配分委員会の承認を得て、共同募金の目標額、受配者の範囲及び配分の方法を定め、これを公告しなければならない、ということになっています(社会福祉法第119条)。

共同募金の流れ(申請から配分まで)についても確認をしておいてほしいと思います。
この図を見てください。

共同募金の流れ


募金活動は、10月1日から翌年の3月31日までの限られた期間に行われますが、事業者による募金の配分の申請は、4月頃から始まります。
@配分申請、A配分計画策定、B配分委員会の承認、C目標額の決定、D寄附者による寄附、この寄附には、戸別募金、法人募金等いろいろな種類がありますが、募金ボランティアがここで活躍をします。そして、ボランティアを支会が取りまとめ、その上で、都道府県共同募金会が集約します。その次に、D配分決定をして、事業者に配分されます。事業者への配分の割合は、社協が6割、団体・グループが2割、福祉施設が1割となっています。

B募金の使途についての規定がない
募金の使途については、厚生省社会局長通達があります。
「社会福祉協議会の職員の人件費、事務費等については、なるべく速かにそれ自体の会費収入および国、地方公共団体の補助金等によって賄い、共同募金の配分金に、一部であるにせよ依存しないことが望ましいので、国は勿論、地方公共団体においても公費補助の増額に努力するとともに、社会福祉協議会においても、会費収入の増加等について努力すること。」
この通知を見る限り、職員の人件費に充てることも可能ということになってきます。

4.共同募金のデータ

共同募金実績額の推移を見ると、年間の募金総額(一般募金と歳末たすけあい募金の合計)は、1995年、平成7年度がピークになっていて、それ以降、2020年、令和2年度までの間、ほぼ一貫して減少傾向にあります。
なお、募金方法別による実績額の推移をみると、イベント募金のみが増加していますが、戸別募金や街頭募金、法人募金等は減少しています。

内閣府「令和元年度 市民の社会貢献に関する実態調査結果報告書」(20頁)によると、2018年、平成30年に、市民が寄附をした相手として、最も多かったのは、共同募金会(赤い羽根)で、全体の37.2%です。次に多かったのが、日本赤十字社で、全体の29.3%です。

共同募金のうち、一般募金には、戸別募金、街頭募金、法人募金、職域募金、学校募金、イベント募金などがあります。
2020年度、令和2年度のデータによると、一般募金の構成率をみると、戸別募金(自治区を通して、各世帯の住民に募金をしてもらうもの)が、約7割で、ダントツで1番になっています。2番目が、法人募金で、約1割です。

募金の構成率


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